星を数えて。

ネガティブOL。30歳。

世界は別に狭くていい。

先日ちょっとおしゃれなカフェに行ったらすごくキレイな女の店員さんがいた。

 

たぶん大学生のアルバイトだと思う。


長い黒髪で赤茶色のリップで化粧をした肌の白い子だった。


注文の品をテーブルに置いてもらう時、おしゃれなリングとボルドー単色で染められたネイルが見えた。


少しだけ香水もしてたし、3センチ程のヒールがある靴で店内をコツコツ歩いていたので規則がゆるいアルバイトなのだと思う。


ネイルや私服のままの仕事がOKのバイトなんてそうそうないので「店員がおしゃれでいることが1つのコンセプト」でもあるカフェなんだと思う。チェーン店ならまずない。


きっと接客などもチェーン店のようにガチガチのものでなく、このカフェ仕様の接客マニュアルなのだと思う。


彼女はきっと自分の好きなことやできることの範囲をはっきり解っていて、自分が心地よい場所で働く方を選んだんだろうなと思った。


チェーン店に入ればシフトもがっつり入れて稼ぐことができるだろうし、多くのお客さんが来るので接客も学べる。勉強になることも就職に有利になることもあるだろう。


色々な場所にあるから店舗も見つけやすいし、わざわざ条件的に難しいお店を探すよりは単純な方を選んだ方が早い。


大体の大学生はこちらの方を選ぶ気がするけど彼女はそうしなかった。


自分のできる範囲で自分のしたいことができる場所で働くのを選んだ。


おしゃれをして颯爽と働く彼女を見て、なんだか「私もそうすればよかったなぁ」と思ってしまった。


初めて働いたのは浪人生の時で、その時から「若いうちに色々な経験をして世間を知らなければ」と思っていた。


だから毎回仕事が違う日雇いバイトをよくやっていたし、大学生になってからは掛け持ちでバイトをしていた。


週6日、これ以上出来ないというとこまでハードに働き、ボロボロになって職場にも飽きてきたころにバイトを変えた。


コミュ障なのに、難しい接客を忙しい職場で散々経験した。


苦手なこと、好きではないことだからストレスもすごかったし怒られることも何度かあった。


それでも「社会勉強のため」とか「若いうちに苦労しとくべき」とか思ってた。


今のところ、この時の苦労が何かに活かされているか、自分の成長に関与したかというとNOだと思っている。


別に世間なんて狭くていいなと思った。


好きな場所で好きな人とだけ接し、好きなことをやればそれでいいなと思った。


見る限り、彼女は自分のポリシーを持っていそうだから友達や知人も少ないんだろう。
キレイだから彼氏はいそう。


好きな人たちとだけ接して、若いうちに好きになった人と付き合って、仕事もそこそこやった後にそのまま結婚して、会社を辞めて、子供を産んで専業主婦。


そんな風に小さく限定された世界で人生が完結していく人の気がする。


世の中は「広い世界を見ろ」、「色んな経験をしろ」と促してくるけどそういうのには向き不向きがあって、女の場合そうしない方が幸せだという人が大半な気がする。


私は苦手な領域をウロウロして散々嫌な思いをしたり、嫌われたり叩かれたりしたり、知らなきゃよかったということを知った。


女はそういう目に合わない方がいいのかもしれないと30になった今は思う。


こじんまりとした平和な箱に閉じ込められて、視野が狭いまま暮らしているように見えても、じゃぁそうじゃない人たちが色々知ってて人間として優れているかというとそうではないし、むしろ前者の方が幸せそうに見えるし、できた人間に見えることが多い。


知らなくていい世界なんか見なくたっていいじゃんと思う。


私もそれに早く気付いて本屋かブックカフェでおしゃれして働けばよかったんだと今になって思う。

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