この前本屋に行ったら『「育ちがいい人」だけが知っていること』という題名の本が平積みされていた。
この本は結構どこの本屋に行っても平積みされていてそれだけ需要が高い・売れているということなんだろうけど、私はこの本を目にする度に「みんな育ちがいいって思われたいんだなーふーん・・・」という複雑な気持ちになる。
育ちがいい=正義・良いことみたいな世論にモヤモヤする。
立ち読みしたけど、大体の人がよく言っているように「普通のマナー本」と同じ。
情報量が多くあまり読む気もなかったのでさらさらとしか見てないけど、育ちがいい人の本質的なことを書いている本ではない。
いわばこのタイトルは釣りなんですよね。
育ちが悪い私から言わせれば育ちの良い・悪いは生まれた家柄に依存する、の一言で済まされてしまう。
そこそこ経済的な余裕がある家庭で精神的にも余裕がある、教育熱心なご両親にたっぷり愛されて育った人が「育ちがいい人」になるイメージがあるからだ。
つまり、そこそこの年齢になってから「育ちがいい人」になろうとしても無理だと思っている。
最近「虹プロジェクト」のオーディション動画を見たのでそこで感じた人間観察の話をしよう。
動画を見ながら終始私は合格者全員、というか参加者ほぼ全員が育ちのいい子だなぁと思った。
皆おっとりしていて謙虚でひたむきに努力ができる子たちだった。
経歴を見ると(こんなことを勝手に決めつけたように述べるのは失礼だが)恵まれた家庭でチャンスをたくさん与えられて伸びやかに育ってきたのだろうなというかんじが伝わってくるのだ。
自分自身に余裕と自信があるから他の合格者たちを妬んだりしないし、自分のことのように喜んで賞賛ができる。
まさに育ちがいい人、というかんじ。
これが育ちが悪い人だとそうはいかないと思う。
性格や教育や考え方の問題もあると思うが、私は彼女たちと同じ状況だったら彼女たちのようにふるまえないと思う。
育ちが悪いから・・・と両親のせいにしたくないが、他の合格者を僻んだり、「私も頑張っているのに!」と泣いて、結局オーディションにも落ちて、でも最後まで「見た人が悪かった」みたいな思考回路で人のせいにして終わりだと思う。
えーそれはあなたの思考回路と人間性が腐っているからでしょ?と思う人が大半だと思うが、このような思考回路と人間性になる可能性が高いのは家庭環境に恵まれなかった人、つまり育ちが悪い人なのではないのかと私は思ってる。
貧乏な家庭に生まれつき、我慢我慢の連続で一生懸命やっても報われない(お金がかかるから、と留学を却下される、一生懸命バイトしても定期代や学費に消える)ということを繰り返すとどうしても努力することに対してひたむきになれなかったり、恵まれた人を背景を見ずに妬んでしまうような気がする。
社会人になり、そこそこ給料がいい職に就いて一人暮らしをし始めてからやっと性格も落ち着いてきたが、だからこそ「性格の落ち着きと経済的余裕はイコールだよな」としみじみ思う。
あと、貧乏な家庭で育つとガツガツした性格になりがちだと思っているのだが、それはどうなんだろう。
私は結構周りから指摘されていた。
貧乏なので皆で外食する時は「元を取る!!」というかんじでめちゃくちゃ食べたり、人生は一度切りだから!!と色んな男性と付き合うのが偉いと思い込み、めちゃくちゃな恋愛をしたりとか。(※今はやりません)
傍から見ればめちゃくちゃ下品に見えていたのだろうな、と思う。
ちょっと違うしズレてる気がしてきた。うん。
でもやっぱり、「育ちがいい人」には付け焼き刃的な対応や知識ではなれないという意見は変わらないかな。
だから、『「育ちがいい人」だけが知っていること』という本を目にするたびに「育ちが悪い=悪」と言われているような気持ちがして、「そんなのしょうがないじゃん・・・」と思ってしまってモヤモヤする。
育ちがいい人は努力をせずともそれを手に入れてるし、逆にいえば育ちが悪い人は努力をしてもそれは手に入らないんだから。(これはちょっと言いすぎてるかな?)
ちなみに皆さんが思う「育ちがいい人」ってどんな人ですか?
私は農林水産省のYouTubeチャンネルBUZZ MAFFの皆さんだと思ってます。
最後にぶち込むけど、育ちが悪い人に限って相手に育ちの良さを求める傾向がある気がする。
あれ、ムカつきますよね。
新卒で入った会社で私の言動をいちいち観察して上司に「soraさんのここが常識がないと思います」と密告してた先輩がいたけど、常識がなくて育ちが悪いのはアナタでは?と思った。
こういう人には関わらないのが吉ですね。