星を数えて。

ネガティブOL。34歳。

マイホームで現実を見る。

雨の金曜日。

 


ダレるな~リラックスするな~と思う。

 


今年は育休、職場復帰、マイホーム購入と盛沢山の1年だった。

 


あと1か月半で1年も終わり。

 


2人目を妊娠したので産休に入ります。(なんと職場復帰して2か月くらいの時期に妊娠発覚。苦笑)

 


今年はあっという間だったなと思う。

 


婚活をする前は自分が母になることもマイホームを購入することもあり得ないと思っていた。

 


家賃がバカみたいに高い東京で家を購入するなんて想像ができなかったし、夢もなかったから収入を保ちながら築浅の最新の設備が入ったおしゃれなマンションを転々としてそれで一生が終わるんだろうなと思っていた。

 


小さくてかわいいホテルみたいな部屋で好きな本やお菓子に囲まれて1人暮らしを続けるのかと思っていた。

 


それが、ね・・・。

 


結婚してからもしばらくはマイホームを購入する兆しはなかった。

 


私のつもりとしては仕事を引退する60代までにお金を貯めて、一括で中古の築浅のマンションでも購入してそれを終の棲家にしようと思っていた。

 


でも旦那は私の考えと全然違った。

 


土地を購入し、かつ新築注文住宅がいいとのこと。

 


「夢見すぎじゃない?」と最初は思ったけど何度か話し合って貯金状況やライフプランを確認し「じゃぁ・・・家建てようか」という結論に至った。

 


東京じゃ夢のまた夢の話だけどここは田舎だからなんとかそれができた。

 


いや、まさかこんなことになるとは・・・というかんじ。

 


だけどマイホームを作るにあたって「現実ってこんなもんか」と思うことはたくさんあった。

 


当初の旦那の理想は開けた解放感のある場所で道がゴチャついてなくて通勤がスムーズな土地、庭も広く取って・・・だったけど旦那の会社は県の中心(こっちで言えば栄えてる場所)なのでそんなに都合がいい土地などあるわけなく、あったとしても小さかったり高かったりして挫折した。

 


私は在宅勤務のため旦那と違って「会社が近い方がいい」、「通勤がしやすい道がいい」(通勤時間帯に混まない、バイパスや高速道路が近い)などの願望がゼロかつどうでもよかったので土地探し中はかなり揉めた。

 


夢いっぱいのマイホームのはずが土地探しの時点で既に険悪だった。

 


家に関してもまずはモデルハウス見学から始まるので「モデルハウスみたいにおしゃれで断熱にも優れてて広くて・・・」と散々夢を見たけど設計に入るとオプション価格が上乗せされたり「このドアにしたいとなるとグレードが高いものになりますので少し費用が上がります」と言われたりして色々諦めたり削ったりせざるを得なかった。

 


12月に引き渡しなので今はもうほぼ出来上がっていて見学にも行ったけど本当に「まぁ現実こんなもんか」というかんじの仕上がり。

 


当初はおしゃれにしたいと息巻いていたけど蓋を開ければ最終的にはすごく平凡な部屋になっていた。(※それでもちゃんと清潔感があってある程度はおしゃれですよ)

 


まぁ平屋だし間取りもかっこいい(某ハイコストメーカーの一級建築士に課金して設計してもらいました)し満足ではあるけどね。

 


結局土地はどこにしたかというとTHE・住宅街というかんじの「ここに住んでる人しかこの道入らないよね」というこじんまりとした道を通った先にある場所。

 


しかも今住んでいる賃貸物件から1キロ程度しか離れていない土地。

 


散々揉めた割に最終的には今の家の近くの土地という。

 


今の生活が便利という実績があるし保育園も産院もジムも変えたくなかったし旦那の会社からも近いし行きつけの病院も決まってしまっているのが現状なのでわざわざ全部変えてまでまた見知らぬ土地に引っ越すというのがしんどかった。

 


住む地域を大きく変えることに関してとにかく私が反対したというのもあったとは思うけど結局「今の状況から大きく変わらないのが一番楽」という意見に旦那も変わっていっていたというのもあってこの結果になった。

 


土地は水物というけど本当にいいタイミングで旦那が土地を見つけ、私がすぐ食いつき不動産屋に電話をして情報を非公開にしてもらい、契約して今に至る。

 


半年くらい「あーでもないこーでもない」と探し、土地巡りもしていたのに急に自分達にとって都合が良すぎる土地がすぐそばに現れて本当に運がよかったとしか言いようがない。

 


何より「住む地域を変えたくない」という私の願いが叶って本当によかった。

 


私にとって「家」は「夢」ではなく「現実」で、そこが旦那と大きく違ったなと思う。

 


私の理想は
・間取りが生活しやすい動線を描ける
・断熱性に優れ寒くなく、家自体が機能的
・生活がしやすい(徒歩でコンビニやスーパーに行ける、子供の将来のため駅や学校が遠すぎない)

 


旦那の理想は
・家の庭でBBQをしたりご飯を食べたい
・書斎が欲しい(これは叶えた)
・窮屈なかんじではない開けた場所がいい

 


だった。

 


これにプラスして旦那は家をとにかくおしゃれにしたがっていて「来客用トイレの棚にトイレットペーパーを直接置くと生活感が出て嫌だからバスケットに収納したい」とか「見せる収納でおしゃれな飾り棚を作りたい」など色々と言っていた。

 


その場では言わなかったけどトイレットペーパーをバスケットにいちいち収納するなんてめんどくさいしズボラな私達に継続できるわけがない、住んでる以上生活感が出るのは当たり前、きちんと整理することを心掛けるのが先、飾り棚も埃がたまるし掃除がめんどくさい、と私は思っていた。

 


BBQや庭での食事も準備や片付けが面倒なので私はどうでもいい、開けた土地に関しても「つまり周りに何もない」ということだし、それだと不便だから嫌だと思った。

 


旦那は「夢」が大事で私は「現実」が大事だから当然何度も衝突した。

 


正直家づくりなんて全然楽しくないし早く終われとずっと思っていた。

 


色々進めていく中で少しずつ旦那が「現実」にも近づいてきて「さすがにこれは無理だね」とか「これはそこまでして盛り込まなくてもいいか」とかいう気持ちが出てきてからは少し楽になった。

 


完成した家を見てると「あぁこれが私達の現実だな」と思う。

 


本当は35坪くらいがよかった、本当はあのハウスメーカーがよかった、本当は外構をもっとこうしたかった・・・と思う。

 


残念だけど「これが私達の限界」とも思った。(客観的に見て全然残念なお家ではありません。念のため。)

 


これからローンを払い、数十年を共にする家。

 


私達の現実だな、と思う。

 


一生ものの買い物とはよく言ったもんだ。